失敗しないチャイルドシート選びと取り付け方!赤ちゃんを守る安心ガイド
「チャイルドシートって、種類がたくさんありすぎてどれを選べばいいか分からない…」「取り付け方が難しそうで不安…」
赤ちゃんが生まれて初めて車に乗る時、そしてその後も成長に合わせて必ず必要になるのがチャイルドシートですよね。大切な赤ちゃんを守るためのチャイルドシート選びは、安全性はもちろんのこと、使いやすさも重要なポイントです。
しかし、製品の種類が豊富な上、法律で定められたルールや安全基準、取り付け方法など、初めての方にとっては複雑に感じられるかもしれません。この記事では、チャイルドシートの選び方の基本から、正しい取り付け方のコツ、さらには長く安全に使うための注意点まで、分かりやすく丁寧にご説明します!
なぜチャイルドシートが必要なの?その重要性を再確認!
「短時間だから抱っこでも大丈夫かな?」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、それは非常に危険です。
- 赤ちゃんを守る命綱: 自動車に乗車する際にチャイルドシートを使用することは、**道路交通法で義務付けられています。**これは、万が一の事故の際に、赤ちゃんの命を守るための最も重要な安全装置だからです。大人のシートベルトは、未発達な赤ちゃんには適切に機能しません。
- 衝突時の衝撃から保護: 時速40kmで衝突した場合、体重10kgの赤ちゃんには約300kgもの衝撃がかかると言われています。この衝撃を、抱っこだけでは支えきることは絶対にできません。チャイルドシートは、このとてつもない衝撃から赤ちゃんを適切に保護するために設計されています。
赤ちゃんの安全のためにも、チャイルドシートは車の必須アイテムだと心得ておきましょう。
チャイルドシート選びの5つのポイント!
チャイルドシートを選ぶ際には、以下の5つのポイントを基準にすると、ご家庭にぴったりのものを見つけやすくなります。
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年齢・体格に合ったタイプを選ぶ
チャイルドシートは、赤ちゃんの成長に合わせて大きく3つのタイプに分けられます。
- 乳児用チャイルドシート(ベビーシート): 主に新生児〜1歳頃(体重13kg未満、身長70cm以下)まで使用。進行方向とは逆向き(後ろ向き)で設置するのが特徴です。赤ちゃんを衝撃から守るために最も適した姿勢とされています。
- 幼児用チャイルドシート: 主に1歳〜4歳頃(体重9kg〜18kg未満、身長65cm〜100cm以下)まで使用。進行方向と同じ向き(前向き)で設置します。
- 学童用チャイルドシート(ジュニアシート): 主に4歳〜10歳頃(体重15kg〜36kg未満、身長135cm以下)まで使用。座高を上げて、大人のシートベルトを適切に使えるように補助する役割があります。
この3つのタイプを組み合わせた「兼用タイプ(新生児〜4歳頃まで使えるもの、1歳〜10歳頃まで使えるものなど)」もあります。一台で長く使いたい場合は、兼用タイプも検討すると良いでしょう。
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取り付け方式を確認する
チャイルドシートの取り付け方式は、大きく分けて2種類あります。車の座席にどちらの取り付け方式に対応しているか、必ず確認しましょう。
- ISOFIX(アイソフィックス)固定方式: 車の座席に標準装備されている専用の金具に、チャイルドシート側のコネクターを差し込むだけで簡単に固定できる方式です。誤装着のリスクが少なく、カチッと音がすれば取り付け完了なので、取り付けに不安がある方におすすめです。最近の車にはほとんどISOFIX対応の金具が装備されています。
- シートベルト固定方式: 車のシートベルトを使って、チャイルドシートを座席に固定する方式です。ほとんどの車に対応していますが、シートベルトの通し方や締め付け方によっては、取り付けに時間がかかったり、緩みが出やすかったりする場合があります。
できればISOFIX対応のチャイルドシートを選ぶと、取り付けが格段に楽になります。
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安全性と安全基準マークをチェック
チャイルドシートの安全性を示す最も重要なのが、「ECE R44/04」または「R129(i-Size)」という安全基準マークです。これらは国が定めた安全基準に適合していることを示すマークで、必ずこのマークがついている製品を選びましょう。特にR129(i-Size)は、より厳しい安全基準に基づいており、側面衝突試験なども義務付けられています。
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快適性・機能性を考慮する
赤ちゃんが快適に過ごせることは、安全なドライブにも繋がります。
- リクライニング機能: 赤ちゃんの姿勢に合わせて角度調整ができると、快適に過ごせます。
- 通気性: 特に夏場は蒸れやすいので、メッシュ素材や通気性の良い構造だと安心です。
- クッション性: 赤ちゃんの体を優しく包み込む、十分なクッション性があるか確認しましょう。
- 回転機能: 座面が回転するタイプは、赤ちゃんを乗せ降ろしする際に非常に便利です。
- お手入れのしやすさ: カバーが取り外して洗濯できるか、お手入れしやすい素材かなどもポイントです。
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実際に車に試着してみる
購入前に、可能であれば実際にチャイルドシートを車に設置してみることを強くおすすめします。
- チャイルドシートのサイズが車の座席に合っているか
- シートベルトがスムーズに通せるか(シートベルト固定方式の場合)
- ISOFIXの金具にきちんと接続できるか(ISOFIX固定方式の場合)
- ドアの開閉や前席とのスペースに問題がないか
これらを確認することで、購入後の後悔を減らすことができます。
正しいチャイルドシートの取り付け方(ISOFIXとシートベルト)
チャイルドシートは、正しく取り付けられてこそその安全性能を発揮します。取り付けミスは、万が一の事故の際に赤ちゃんの命に関わりますので、焦らず確実に行いましょう。
ISOFIX固定方式の取り付け方
- チャイルドシートのコネクターを引き出す: チャイルドシートの底部や側面にあるISOFIXコネクターを、取扱説明書に従って引き出します。
- 車のISOFIXアンカーに接続: 車の座席の背もたれと座面の間にあるISOFIXアンカー(金属製のバー)に、チャイルドシートのコネクターを差し込み、「カチッ」と音がするまでしっかりと押し込みます。
- トップテザー(またはサポートレッグ)を固定:
多くのISOFIX対応チャイルドシートには、上部を固定する「トップテザー」または下部を支える「サポートレッグ」がついています。
- トップテザー: 車の座席後方やトランクにある専用のフックに、チャイルドシートのテザーベルトを引っ掛け、たるみがないようにしっかり締めます。
- サポートレッグ: チャイルドシートの足部分を床に着くまで伸ばし、安定するまで調整します。
- 最終確認: チャイルドシートを前後左右に強く揺らしてみて、ぐらつきがないか確認します。カタカタと動くようであれば、再度取り付け直しましょう。
シートベルト固定方式の取り付け方
- チャイルドシートを座席に置く: チャイルドシートを車の座席に安定して置きます。
- シートベルトを通す:
チャイルドシート本体に表示されているシートベルトの経路(青や赤の目印があることが多い)に従って、車のシートベルトを通していきます。
- 腰ベルト: チャイルドシートの股部分や座面の下を通します。
- 肩ベルト: チャイルドシートの背もたれ部分や側面を通します。
- シートベルトを強く締める: シートベルトのバックルをカチッと音がするまで差し込んだら、余っているシートベルトを引っ張って、チャイルドシートが動かないように強く締め付けます。体重をかけてチャイルドシートを座席に押し付けながら締めると、よりしっかりと固定できます。
- 最終確認: チャイルドシートを前後左右に強く揺らしてみて、ぐらつきがないか確認します。1cm以上ぐらつくようであれば、再度取り付け直しましょう。シートベルトがねじれていないかも確認してください。
知っておきたいチャイルドシートの注意点
- 後部座席に取り付けるのが基本: エアバッグが作動すると赤ちゃんに危険が及ぶ可能性があるため、チャイルドシートは必ず後部座席に取り付けましょう。助手席への取り付けは、エアバッグをオフにできる車や、どうしても後部座席にスペースがない場合に限られます。
- 取扱説明書は必ず保管する: 購入したチャイルドシートの取扱説明書は、取り付け方や使用上の注意点が詳しく記載されています。紛失しないように大切に保管し、取り付けの際は必ず参照しましょう。
- 定期的な点検を! 長く使っていると、シートベルトの緩みや部品の劣化が生じることもあります。定期的にチャイルドシートの取り付け状態を確認し、緩んでいないか、破損がないかをチェックしましょう。
- 中古品やレンタル品を利用する場合: 中古品やレンタル品も選択肢の一つですが、過去の事故歴や破損がないか、部品が全て揃っているかなどを入念に確認することが重要です。安全基準マークがついているか、製造年が古すぎないかもチェックしましょう。
まとめ:安心・安全なドライブのために、チャイルドシートは抜かりなく!
チャイルドシートは、デリケートな赤ちゃんを交通事故から守るための最も重要なアイテムです。年齢や体格に合ったものを選ぶこと、そして何よりも「正しく取り付ける」ことが、赤ちゃんの安全を守るための鍵となります。
この記事でご紹介したポイントを参考に、ご自身と赤ちゃんにとって最適なチャイルドシートを選び、安心で快適なドライブを楽しんでくださいね!