足指の骨折の見分け方｜腫れが引かない時は要注意！放置するとどうなる？

「足の指をぶつけた」「変なひねり方をした」…そんな時、「ただの打ち身かな？」「捻挫かな？」と軽く考えていませんか？もしかしたら、それは足指の骨折かもしれません。足指の骨折は、比較的軽視されがちですが、放置すると後遺症が残ったり、歩行に支障が出たりする可能性もあります。

この記事では、足指の骨折を自分で見分けるためのチェックポイントから、病院に行くべき目安、そして放置した場合のリスクまで、詳しく解説します。痛みや腫れが続く場合は、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。

足指の骨折、自分で見分けるチェックポイント

足指をぶつけたりひねったりした後、以下の症状がないか確認してみましょう。

1. 痛みの特徴

• 激しい痛み: ぶつけた直後から、ズキズキと脈打つような強い痛みがある。

• 体重をかけると痛みが強くなる: 患側の足に体重をかけたり、歩いたりすると痛みが激しくなる。

• 痛みが持続する: 時間が経っても痛みが引かず、むしろ増すような感じがする。

• 患部を押すと激痛: 骨折が疑われる部分を軽く押しただけで、飛び上がるような痛みがある。

2. 腫れ（はれ）と変色

• 強い腫れ: ぶつけた直後から、明らかに指全体が腫れ上がっている。

• 腫れが引かない: 湿布などで冷やしても、数時間〜数日経っても腫れが引かない、あるいは悪化する。

• 内出血・変色: 青紫色や赤黒い内出血が見られる。時間が経つと、黄色や緑色に変色することもあります。

• 水ぶくれ: 稀に、強い腫れによって皮膚が引っ張られ、水ぶくれができることがあります。

3. 変形と異常な動き

• 見た目の変形: 指の向きがおかしい、指が短くなったように見える、指が重なっているなど、明らかに形がおかしくなっている。

• 指の動きの制限: 痛くて指を曲げ伸ばしできない、あるいは動かそうとすると激しい痛みが走る。

• 異常な可動性: 本来曲がらない方向に曲がるなど、不自然な動きをする。

• 軋轢音（あつれきおん）： 患部を動かした時に、骨が擦れるような音がする。（これは非常に強い症状であり、すぐに受診すべきです）

4. その他の症状

• しびれ: 骨折によって神経が圧迫され、しびれを感じることがあります。

• 冷感: 血流が悪くなることで、患部が冷たく感じられることがあります。

腫れが引かない時は要注意！病院に行くべき目安

上記のチェックポイントで一つでも当てはまる症状がある場合は、自己判断せずに医療機関（整形外科）を受診することをおすすめします。特に、以下の場合はすぐに受診しましょう。

• 痛みが激しく、体重をかけられない。

• 腫れがひどく、時間とともに悪化している。

• 指の変形が明らかである。

• 内出血が広範囲に及んでいる。

• しびれや冷感がある。

• 数日経っても症状が改善しない。

これらの症状は、骨折だけでなく、より重度の組織損傷や神経損傷の可能性も示唆しています。

足指の骨折を放置するとどうなる？潜在的なリスク

「たいしたことないだろう」と足指の骨折を放置してしまうと、思わぬリスクや後遺症に繋がることがあります。

1. 痛みが慢性化する

骨折が適切に治癒しないと、痛みがずっと残ってしまう「慢性疼痛（まんせいとうつう）」になる可能性があります。歩くたびに痛みを感じ、日常生活に支障をきたすこともあります。

2. 変形治癒・関節の機能障害

骨折した骨がずれたままくっついてしまう「変形治癒（へんけいちゆ）」を起こすことがあります。これにより、指の形がおかしくなるだけでなく、関節の動きが悪くなったり、指を正常に曲げ伸ばしできなくなったりして、歩行や靴選びに影響が出る可能性があります。

3. 偽関節（ぎかんせつ）

骨がまったくくっつかずに、関節のようにグラグラした状態になることがあります。この場合、再手術が必要になることもあります。

4. 骨髄炎（こつずいえん）

開放骨折（皮膚が破れて骨が見えている状態）の場合や、感染を合併した場合、骨に細菌感染が起こり、骨髄炎を発症するリスクがあります。これは重篤な病気であり、治療に時間がかかります。

5. 魚の目やタコ、二次的なトラブル

骨が変形して治癒すると、足の裏や指に過度な圧力がかかりやすくなり、魚の目やタコができやすくなることがあります。また、バランスの悪化から他の部位（膝や腰など）に負担がかかり、新たな痛みを引き起こす可能性もあります。

病院での診断と治療

病院では、医師が症状の聞き取りと視診・触診を行い、その後レントゲン検査で骨折の有無や程度を確認します。場合によっては、より詳しく状態を見るためにCTスキャンやMRI検査が行われることもあります。

治療は、骨折のタイプや重症度によって異なります。

• 保存療法: ギプスやシーネ（副木）で固定し、安静にして骨が自然に癒合するのを待ちます。隣の指と一緒にテーピングで固定することもあります。

• 手術療法: 骨折が複雑な場合や、大きくずれてしまっている場合などには、手術が必要になることがあります。

まとめ

足指の骨折は、日常生活で起こりやすい怪我の一つですが、決して軽視してはいけません。激しい痛み、強い腫れ、見た目の変形などがあれば、骨折の可能性が高いです。

「たいしたことないだろう」と放置せずに、少しでも不安を感じたら、早めに医療機関（整形外科）を受診しましょう。適切な診断と治療を受けることで、後遺症を防ぎ、早期の回復に繋がります。あなたの足の健康を守るために、ぜひ今回の情報を役立ててください。