神道形式の葬式におけるお供え物、神饌、並べ方、法事


神道形式の葬式「神葬祭」においてもお供え物という考えがあります。

そのお供え物ですが神葬祭においてお供え物の意味としては二つあるように思っています。一つは亡くなられた方(故人)に対するお供え物。もう一つは神葬祭を執り行う場合の

祭壇に飾るお供え物です。

どちらも「お供え物」という言葉で双方とも意味が通じますので、それぞれの意味や違いを理解しないと思わぬ失敗をすることもあります。

そのお供え物について述べていきます。



故人に対するお供え物の場合


はじめに「お供物」とは、「葬儀や法要の際に、故人を偲んだり、その魂を慰めたりするためにお供えするもの」とされています。

神葬祭に適したお供え物は、基本的に食べ物関係が良いとされています。

具体的には果物やお菓子、故人の好きだった物の他、神の恵みとして捉えられている海産物(魚等)や、神聖な飲み物とされるお酒をお供えすることもあります。

ただし、海産物は地域や葬儀会場によっては不適切な場合があります。どうしてもという場合は、海産物をお供え物として持参しても良いのかどうかを葬儀に関わる神社の神職や

葬儀場に確認するのが良いと思います。

逆にふさわしくない物とされるのが、ろうそくや線香です。どちらも仏教式では良いとされますが、逆にそのイメージが強く、神前に供えるものとしてふさわしくないとされているため、

避けたほうがよいでしょう。

これら以外では、米・塩・水など、神道の行事には欠かせないお供え物を神葬祭でもお供え物とする場合もあります。

つぎにお供え物にかける掛け紙ですが、のし飾りの付いていないものを選びます。

何故なら、のし飾りはおめでたいことがあった相手に贈る物に掛けるのし紙に付いていますが、神式葬儀は弔事であるため、おめでたい意味を持つのし飾りが付いた紙をかけるのは不適切です。

では具体的にどの様な物が良いのか言うと、のし飾りが付いていない、弔事に適した種類の水引が印字されている掛け紙をお供えの品物にかけます。いまは数多くの掛け紙が市販されていますから

そこから用途に合ったものを選べば大丈夫です。余談ですが、東日本の場合は黒白5本結びきり、西日本の場合は黄白5本結びきりになっているものを使うとも言われています。

表書きには、「御供」、「奉献」、「奉納」等と書きます。さらに細かく言うと、故人のご不幸を悲しむ気持ちを示すために、表書きや名前を記す際に薄墨を使うのがマナーとされています。

この辺りは仏式と同じです。筆記用具も、毛筆や薄墨専用の筆ペンを使うべきとされています。くれぐれもボールペンやサインペンでは書かないようにしましょう。



祭壇に飾る神饌の配置や並べ方


祭壇に飾るお供え物は神様に捧げる意味を持ちます。神様に捧げる飲食物を一般的には「神饌」(しんせん)と呼んでいます。

神葬祭という儀式を執り行う際の祭壇になるわけ訳ですから、神饌の種類や配置、並べ方には明確な決まりが存在します。

御神酒、洗ったお米、水、塩、お餅のほかに、野菜や乾物、果物、魚、卵、菓子などの食べ物を飾ります。故人が好んだ食べ物を供える場合もあります。

神饌の並べ方の順番は、神様に近いところ、祭壇の高い方や中央の方。左右については、神様から見て左側が序列が高くなります。

(この場合の「神様から見て左側」とは、神様と対面する私たちから見ると右側になります。)

何故左側が高いのかと言いますと、古来からの「左右尊卑観」に基づいているといわれています。すなわち、中央、左より、序列の高いものを並べていきます。

神饌の序列は、米、酒、お餅、魚、乾物、野菜、果物、塩、水という順番になります。魚の頭は、必ず中央に向けるようにします。

特に「米」は神道において大変神聖なものです。古事記にも記されておりますが、「米」は天孫降臨時に神からいただいた神聖なものです。それ故、神葬祭に限らず神道の儀式に「米」は

欠かせません。「初穂料」の「穂」は米が実った稲穂の「穂」からもわかると思います。

このように神饌については種類や配置並び方が決まっています。前の内容と多少重複しますが、


葬式、法事、


故人への供え物を祭壇に飾る場合は葬儀に関わる神社の神職や葬儀関係者に相談すると

良いと思います。