神道の法事について


まだ神道形式で葬式や法事を行うケースは少ないのが実情だと思います。それほど葬式や法事といえば仏教形式がほとんどだからです。

ただ、今までがそうであるからと言ってこれからもそうなるとは限りません。昨今の神社ブームから改めて神道に関心を持った人は多く、人生の最後は神道形式で式を行いたいと

考えている人は年々増加していると聞きます。

そのような中、突然神道形式の式に出席する事になり慌てないために、事前に予備知識として少しは頭に入れておいて損はないと思います。

以下出席する立場になった時のあれこれを説明します。



服装や小物にお花について


出席する際の服装ですが、世間一般的に葬式に出席する時用の服装で問題ありません。特別変わったものを身に着ける必要はなく、仏教形式の場合と同じく喪服を着用します。

男女ともに色は黒で、靴下やストッキング、バッグ、靴といった小物も黒で合わせます。小物やアクセサリー類は派手なものはNGです。

結婚・婚約指輪以外のアクセサリーは極力着用しないようにするのがベターです。神道と仏教は違いますが葬儀に出席する時の服装は共通していると言えます。

ただし、違いもあります。数珠です。数珠は仏教で使う仏法具です。当然神道では使いません。したがって、神道形式に場に数珠はNGです。

祭壇を飾るため、又は亡くなられた方を偲んで故人にお供えするために花を用意することもあるかと思います。それを供花(「きょうか」又は「くげ」)といいます。

神道の場合、白い菊が一般的によいとされています。理由は菊の花の匂いはお香の匂いと似ているから、菊の花は食べた人を長寿にすると言われているからといった理由があります。

他には、皇室の紋章が菊であり、花言葉が「格調が高い」という意味があることから用いられるなどといったことも言われています。

また白色が選ばれている理由は、白色は穢れがない色とされているからです。

逆にトゲのあるバラや、故人の好みであっても、派手な色の花も葬儀の場にはそぐわないため、避けたほうが無難といえます。他には蓮の花。

蓮は仏教を代表する花であることから、神道では備えません。



香典袋の表書きや金額について~~御祭祀料?玉串料?~~


はじめに、香典とはどういうものなのでしょうか?

簡単に言いますと、故人の葬儀を行う際に、故人のご親族や知人・友人の方などがご遺族に対してお渡しする金銭のことです。

その目的は、ご遺族が葬儀を行うのを財政的に援助するというものがあります。

漢字に「香」とつくことから、本来は自分自身が葬儀の場であげるために持参したお線香を指していましたが、時代の変化とともにお金という形で持ち寄るようになったといわれています。

神道形式の葬儀でもこれと同じ事が言えます。

神道においても、人は亡くなれば50日後に神様(その家の守護神)になるという考え方があるためで、50日間は霊の状態でいるという立場にあるため、一般的に「御霊前(ご霊前)」を使うことができます。

当然ながら、「御仏前(ご仏前)」は使えません。それは仏教用語になるからです。

神道独自の言葉として、「玉串料」「御祭祀料」「御榊料」といった言葉があります。しかし「御祭祀料」は、主に神式の祭典や儀式で用いられる用語で、「祭祀いただいたお礼に代えて」という意味合いがあります。

仏式でいうお布施に相当し、神道においては通夜祭、葬場祭、霊祭の際、神社や神官に対して祭祀祈祷の謝礼として支払う際に用いる言葉なので、香典としては使用しません。

この場合ですと、「御霊前(ご霊前)」の他に「玉串料」「御榊料」を使うのも良いとされています。

間違いやすい表書きとして、「初穂料(はつほりょう)」や「御初穂料(おはつほりょう)」があります。

いずれも、お宮参りや七五三、合格祈願や安産祈願などの祝い事や願い事の際に使われる表書きとなり、香典では使いません。

無地の熨斗袋に白黒や双銀の水引(銀結び切り)がかかっているものを使います。水引は「不幸は一度きりに」という意味から、必ず結び切りを使います。

金額は地域差があるため一概には言えませんが、仏教形式の場合と同程度と言われています。今は包む金額に合わせられるよう袋の種類も豊富にあります。

ある程度バランスのとれた状態が良いでしょう。



神葬祭後の霊祭について ~~年祭?何故、「祭」?~~


神葬祭は簡単に言うと2日に分けて行われます。本祭の準備に該当する前儀、通夜・告別式~埋葬あたりまでの後儀です。そして、それ以降は霊前祭といいます。

霊前祭は仏式で言うと法事に該当するものです。

ここでふと疑問に思うことがあります。どうして「祭」なのでしょうか?

今は当たり前のように「~祭」と言っていますが、初めは亡くなった人を弔う儀式に「祭」という漢字はなんとなく違和感を感じていました。が、そこにもちゃんとした意味が

ありました。「まつり」は本来「祀る(まつる)」の名詞形で、本来は神を祀ること、またはその儀式を指すものでした。この意味からすると、個人がそういった儀式に参加することも「まつり」になります。

現在でもよく聞く地鎮祭、祈願祭などの祭が同じ意味を荒らします。「まつり」や「まつる」という古語が先であり、その後、漢字の流入により「祭り」・「奉り」・「祀り」・「政り」・「纏り」などの

漢字が当てられました。その中の「祭り」は命・魂・霊・御霊(みたま)を慰めるもの(慰霊)として使われていたのです。従って神葬祭になるのです。

話を元に戻して、神葬祭後は一般に「霊前祭」と言われます。それは十日毎の十日祭、二十日祭、三十日祭、四十日祭、五十日祭、と続きます。神職の方に祭詞を奏上してもらい丁寧に祀ります。

一般には、この五十日祭が仏式の四十九日に当たるとされています。これが過ぎると、忌明けになります。その後は年祭といわれ、1年、3年、5年、10年、以下10年毎に行います。

そして、亡くなって50年後(多分50年祭)に「祭り上げ」をして、以後は個人としての祭りは行いません。最後の年祭を終えると、神さまのもとに帰るといわれています。また、地域においては50年すると

氏神様と共に地域をお守りする神さまとなる、ともいわれています。